磁気マーカーミュオンスピン暖和法

ミュオンは物質中の磁場を敏感にとらえることができますが、逆に言うと試料内部に磁場が存在しない場合は試料内部での運動を観察することは困難です。この問題を解消するために今回新しく考え出されたのが磁気マーカーミュオンスピン緩和法です。この測定法では、鉄などのミュオンに敏感な磁性材料を試料内部に少量添加し、その動きを観察することによって間接的に非磁性試料の動きを数百ナノ秒~数十マイクロ秒の時間スケールで観察することができます。