KEK・住友ゴム

KEKの研究グループは、大強度陽子加速器施設J-PARCの物質・生命科学実験施設MLFにおける世界最高強度の中性子・ミュオンビームを利用して、TRIMNプロジェクトの要となる最先端の実験装置、および実験手法の開発を行います。具体的には、

  1. J-PARCにおいて共鳴中性子スピンエコー法を実施できるよう京都大学のグループと共同で新たにスピンエコー装置を整備し、界面の構造とダイナミクスを評価する解析手法を開発する。
  2. J-PARCの中性子反射率装置を用いて摩擦界面を効率的に測定するために、京都大学のグループが開発する中性子集光ミラーを利用した微小領域における反射率測定法を開発する。
  3. J-PARCの超低速ミュオンビームラインを利用し、摩擦界面の微細領域におけるダイナミクス測定に関する手法を確立する。
  4. タイヤのゴム材など非磁性材料におけるダイナミクスを観察するために磁気マーカーミュオンスピン緩和法の開発を行う。

といった4つの先端計測法に関する技術開発を行い、トライボロジー研究につなげていきます。また、これらの高度化において基礎研究から応用研究へとつなげるために、KEKと住友ゴムの共同研究グループでタイヤ用材料の評価法開発を実施し、中性子・ミュオンを用いたトライボロジーの産業利用を推進していきます。

メンバー

KEK

Hideki Seto

瀬戸 秀紀

物質構造科学研究所 教授
専門:ソフトマター物理
役割:研究の総括

Kadono Yoshinori

門野 良典

物質構造科学研究所 教授
専門:固体物理
役割:ミュオン応用研究開発

Hitoshi Endo

遠藤 仁

物質構造科学研究所 准教授
専門:高分子科学、生物物理
役割:NSE開発、利用研究 

Shimomura Koichiro

下村 浩一郎

物質構造科学研究所 准教授
専門:ミュオン科学
役割:ミュオン装置開発 

Norifumi Yamada

山田 悟史

物質構造科学研究所 助教
専門:ソフトマター物理
役割:中性子反射率測定

soshi takeshita

竹下 聡史

物質構造科学研究所 特任助教
専門:構造物性、ミュオン、放射光
役割:ミュオン実験

Koichiro Hori

堀 耕一郎

物質構造科学研究所 特任助教
専門:高分子科学
役割:中性子実験

fumiya nemoto

根本 文也

物質構造科学研究所 博士研究員
専門:ソフトマター物理
役割:中性子実験

住友ゴム工業株式会社

Noboru Wakabayashi

若林 昇

材料開発本部材料第三部 部長
専門:ソフトマター物理
役割:ゴムのダイナミクス研究

Masui

増井 友美

材料開発本部材料第三部 研究員
専門:ソフトマター物理
役割:ゴムのダイナミクス研究

研究室ホームページ

KEK 物質構造科学研究所 中性子科学研究系 ソフトマターグループ
KEK 物質構造科学研究所 ミュオン科学研究系
住友ゴム工業株式会社